著者
太田 瑶子 進藤 裕之 松本 裕治
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2018-NL-235, no.1, pp.1-8, 2018-05-06

文学の一つとして詩がある.詩は言葉の表面的な意味だけでなく,言葉が持つ美学的 ・ 喚起的な性質を用いて表現される.詩は短い文字列であっても,詩として表現する事で,言葉の持つ奥深さによってその場の雰囲気を封じ込めることが出来る.しかし,実際にいざ詩を作ろうとすると,どのように始めれば良いのか難しい.そのような場合であっても,手軽に詩を作れるようにしたいと考えた.本研究では,詩の中でも有季定型俳句を選び,言葉を入力することにより俳句の自動生成を行った.本研究ではより柔軟な表現が生成できるように,深層学習を使った.また,韻律や季語のような有季定型俳句の規定を素性や制限として用いた.俳句としての体をなすような生成結果が得られた.