著者
荻原 国宏 川上 高嶺 奥村 克司 遊道 義憲
出版者
Japan Society of Dam Engineers
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.21-28, 1999-03-15 (Released:2010-04-30)
参考文献数
3

長径間のシェル構造ローラゲートでは, 微小開度において自励振動を起こすことが報告されている。自励振動の発生範囲は, 水圧による梁の変位を考慮した上での, ゲート下端からの流量が最大になる水位以上の領域であるとされている。本実験では, 姫川第六発電所洪水吐きの下流傾斜形シェル構造ローラゲートの実機を用いて微小開度における振動実験を行い, 設計段階での理論上の自励振動発生範囲と実際の振動発生範囲を比較することができた。その結果, 振動発生範囲については, ゲートのたわみを起因として振動が発生するという理論とよい相関を示すことが確認された。