- 著者
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奥田 邦男
奥田 久子
- 出版者
- 福山大学
- 雑誌
- 福山大学人間文化学部紀要
- 巻号頁・発行日
- vol.3, pp.55-67, 2003-03-01
本稿では、3つの視点から、最近のアメリカ合衆国における外国語学習の動向を明らかにすることを試みた。(1) アメリカ応用言語センターが実施したアンケート調査に基づく報告書『外国語教育-アメリカ合衆国は他の国々から何を学ぶことができるか-』(2000) を分析し、最近のアメリカ合衆国の外国語学習をより活性化するためにどのような方策をとるべきであるかという提言を検討した。(2) アメリカ合衆国で急成長している「双方向バイリンガル教育」の特徴を明らかにし、幼児期から第1言語および第2言語の能力を最大限に伸ばすためのアプローチがどのような内容であるかを明らかにした。(3)『21世紀のアメリカ合衆国における外国語学習の基準』(1999) の内容を分析し、外国語学習の5つの目標として、「コミュニケーション能力、文化の学習、教科内容との連携、言語及び文化の比較対照、地域社会との連携」の内容を明らかにした。アメリカ合衆国の外国語教育 (日本語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、ロシア語、古典語 (ラテン語、ギリシャ語)) のそれぞれの言語教育の学習内容の基準を示すと同時に、幼稚園から大学までの学習基準を提案していることは、大いに評価されるべきであることを論じた。