著者
奥田 敬一 柏木 征三郎
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.696-700, 1995

院内感染防止対策の一つとして, 現在市販されている抗菌繊維と抗菌壁剤のMethicillin resistant <I>Staphylococcus aureus</I>および緑膿菌に対する抗菌活性を調査した.<BR>抗菌活性は, 各試料上に35.0℃, 18時間培養後の菌の減少率で判定した.<BR>供試した緑膿菌50株の血清群はE群, G群, B群, I群, A群, MRSA50株のコアグラーゼ壁はVII型, II型, III型, IV型の順で, 全国の病院で多く検出された血清群, コアグラービ型に一致していた.<BR>4種の抗菌繊維のうち2種はMRSAに99%以上の減少率を示したが, 他の2種は少しも減少しなかった.また, 3種は緑膿菌を減少しなかったが, 1種のみ軽度の減少を示した.抗菌壁剤は両菌種に対して良好な減少率を示した.<BR>これらの結果から, 抗菌繊維を白衣, 手術着に用い, また, 抗菌壁剤の使用は病院環境の浄化に関与することが示唆された