著者
奴田原 諭
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Language and Literature (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1-33, 2019-10-31

学生が授業をどの様に捉えているかを授業担当者が把握すること、殊に目標設定が専門科目に比べて複雑にならざるを得ない教養科目でそれは尚更重要なことだ。しかしながら教養科目は一般的に出席者が多く、紙を使用した従来の物理的なコメントの回収は運用そのものに困難を来す。そこで、紙の回収に替わりデータでの回収、さらには「フォーム」を用いてスプレッドシート上に容易に一覧化できる方法を運用してみた。その是非について学生にアンケートを試みたところ、概ね賛同が得られた。回収したコメントは毎回の授業の導入として活用するのだが、データであることにより意外にも学生との距離を縮めるものとなり、また紹介の順番として適切な構成を組むことができた。それにより、15回の授業を出席学生の中で、同時に授業担当者の中で有機的に接続させるものとして機能し、授業改善の一助となることが考えられた。