著者
長崎 洋子 澤村 信生 姫宮 雅美
出版者
島根県農業技術センター
巻号頁・発行日
no.43, pp.13-19, 2015 (Released:2016-10-11)

ブドウの果房散布によるジノテフランのコナカイガラムシ類防除効果と農薬付着量および未熟果の回収率低下の原因を検討した。1. ジノテフラン果房散布区のコナカイガラムシ類の寄生房数,寄生虫数および被害痕数は無処理区に比べ少なくなった。2. 果粒におけるジノテフラン濃度は‘デラウェア’の方が‘ピオーネ’より高く,収穫期に近づくほど濃度は低下した。3. 未熟果でジノテフランの回収率が低い原因のひとつは,有機酸濃度が高いためであると推察された。4. 未熟果のジノテフラン分析では,果粒に0.5Mリン酸緩衝液(pH7.0)を添加して分析することで回収率が向上した。
著者
長崎 洋子 澤村 信生 姫宮 雅美
出版者
島根県農業技術センター
雑誌
島根県農業技術センター研究報告 = Bulletin of the Shimane Agricultural Technology Center (ISSN:0388905X)
巻号頁・発行日
no.43, pp.13-19, 2015-12

ブドウの果房散布によるジノテフランのコナカイガラムシ類防除効果と農薬付着量および未熟果の回収率低下の原因を検討した。1. ジノテフラン果房散布区のコナカイガラムシ類の寄生房数,寄生虫数および被害痕数は無処理区に比べ少なくなった。2. 果粒におけるジノテフラン濃度は'デラウェア'の方が'ピオーネ'より高く,収穫期に近づくほど濃度は低下した。3. 未熟果でジノテフランの回収率が低い原因のひとつは,有機酸濃度が高いためであると推察された。4. 未熟果のジノテフラン分析では,果粒に0.5Mリン酸緩衝液(pH7.0)を添加して分析することで回収率が向上した。
著者
姫宮 雅美 神門 卓巳 宮廻 克己
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.188-201, 2013-01

近年,全国における障がい者の就職件数が年々増加している。それに伴い,農業への障がい者就労や障がい者施設の農業参入,また特例子会社による農業経営など,農業分野における障がい者就労件数も増えている。そうした背景を踏まえ,島根県農業技術センターでは,平成23年度から農福医連携による園芸作業プログラムの開発を目指し,実証調査を行っている。また,農福連携の支援に向けた基礎的調査として,島根県内の障がい者施設に対するアンケート調査のほか,障がい者施設や農家への聞き取り調査を行ってきた。こうした調査研究を通じて,栽培技術面での課題を整理し,障がい者にも取り組みやすい農業技術や作業体系の構築について検証しているところである。ここでは,障がい者が取り組む農作業の実態と可能性を明らかにし,今後の島根県における農業と福祉の連携方策について考察する。