著者
森岡 真也 鈴木 敏和 吉田 均 上野 博史 宇塚 雄次
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.95-101, 2018-09-25 (Released:2019-09-25)
参考文献数
25

人の医療ではCT室内の散乱線量や散乱線分布に関する報告は数多くあるが,動物医療におけるCT撮影時の具体的な散乱線量の調査は見当たらない。そこで今回,動物病院におけるCT検査時のCT室内の散乱線量を測定した。実際の臨床現場で使用する撮影条件を用いてCT室内の散乱線空間マッピングを,頭部・胸部・腹部・骨盤撮影ごとに作成した。マッピングの測定は,床からの高さは50,100,150,200 cmの4平面で行い,全260箇所で行なった。その結果,骨盤撮影時のガントリー中心から尾側50 cm離れた寝台上で最大の133 μSvの散乱線量が記録された。また,床からの高さ100 cmが最も散乱線が大きく,次いで150,50,200 cmの順に小さくなった。ガントリー脇は最も散乱線量が小さいエリアとなった。ガントリーの100 cm四方は散乱線量が大きく,寝台から離れるに従って小さくなった。
著者
藤島 誠 田辺 茂之 宇塚 雄次 更科 孝夫
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.349-352, 2001-05-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

子牛の哺乳期における第四胃鼓脹症発症時の酸塩基平衡の異常を明らかにするため, 本症発病子牛8例中6例のメトクロプラミドによる治療前と治療後7日目の血液性状を6例の健康子牛と比較・検討した。本症の血液ガス評価により, 幽門の閉塞により胃液が第四胃に捕捉される結果, 代償性低クロール血症と低カリウム血症性代謝性アルカローシスが起きたと考えられる.