著者
安東 由佳子 小林 敏生 山内 加奈子
出版者
長野県看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は,ストレス対処方略を身につけないまま,将来の臨床現場での活躍を求められている看護学生に対して,マインドフルネスを活用したストレス対処力の育成を試み,その効果を検証する介入研究である.具体的には,マインドフルネスによる看護学生のストレス対処力育成の効果(心身への影響およびキャリア発達へ及ぼす影響)を明らかにすることを目的としている.初年度は,既存の看護学生を対象としたストレスに関する文献をレビューし,その結果を基盤に看護学生のストレス対処力育成に必要な内容を研究者間で討議した.次年度からの介入に用いるプログラムの枠組みが完成した.
著者
曽我部 美恵子 大原 良子 安東 由佳子
出版者
関西看護医療大学
雑誌
関西看護医療大学紀要 = Bulletin of Kansai University of Nursing and Health Sciences (ISSN:18835686)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.35-47, 2018-03

M大学の看護学生の看護臨地実習における認識の特徴を他学の大学生と比較し明らかにすることを目的に量的記述研究を行った。編入生・助産専攻学生を除く看護大学生を対象に、「日本語版実践力上昇尺度」を用いて2015年6月〜2016年3月に自記式質問紙でデータを収集した。M大学を含む5校の大学から協力が得られ、有効回答343名のデータを使用した。M大学生と他大学生の比較では、10項目に有意差を認め「実習指導者は、ずっと同じ人だった」「患者へのケアが学内で学んだものと違うときは、臆することなくそれについての意見を述べられた」「指導者は日々の実習終了時に、私の行った援助に感謝してくれた」「実習によって、看護師になる自信がついた」において、有意にM大学生が高いという結果であった。また、M大学生間の性差で有意差を認める項目は存在しなかった。看護師課程と保健師課程の比較では、「実習によって看護師になる自信がついた」は保健師課程の学生が有意に高く、「実習中、不安を感じた」「実習は苦しい体験だとわかった」など否定的な内容を問う5項目で看護師課程の学生が有意に高かった。