著者
蔵本 新太郎 安生 沙枝子
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.383-386,407, 1974 (Released:2009-06-05)
参考文献数
13

最近,全身適用を目的とした坐剤に関心が高まってきており,臨床的にも坐剤が多目的に使われる傾向が出てきている,坐剤に対する観念は,他の薬剤に比し今までややもすれば等閑視されがちであったことは否めない.このような時にあたり,坐剤について,歴史から現在に至るまでをふりかえってみた.同時に直腸からの吸収が通念的に老えられている以上に効率的であることを知るとき,将来坐剤の使用にあたって適応の選択により慎重でありたい.