著者
安田 一弘 坂爪 裕
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.210, 2011 (Released:2011-07-12)

本研究では、製品アーキテクチャのダイナミック・シフトを前提として、HDD用モータの中インテグラル度と外インテグラル度の推移を時系列で数値化し、インテグラル度の上昇・低下局面で、日本電産がそれぞれどのような企業行動を採用し、競争優位性を築いてきたかを分析している。その結果、日本電産は単にモジュラリティの罠を回避するだけでなく、意図的に競争相手を罠に陥れ、低価格戦略やパテント戦略を講じて事後的に追い打ちをかけることで、競争優位性を獲得してきたのではないかという着想が得られた。