著者
木下 まどか 森本 祥一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.740, 2011 (Released:2011-07-12)

近年,インターネット上の三次元仮想世界であるメタバースが注目を集めている.中でも,米国リンデンラボ社のSecond Lifeが注目され,仮想世界上でリアルマネーを稼げることなどで話題を呼び,大手企業もマーケティングやプロモーション活動のツールとして活用している.しかし,利用者は年々減少傾向にあり,参入企業も撤退を余儀なくされるなど,メタバースのビジネスは衰退している.その背景には,利用者側の操作性や動作環境などの技術的な問題や,企業側の投資対効果の問題がある.そこで,本研究ではメタバースにおけるビジネスの現状を,メタバース自体の問題と仮想空間上のビジネスに関する問題に分けて調査し,メタバースを活性化させる新たなビジネスモデルについて考察する.
著者
中村 人哉 比嘉 邦彦
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.530, 2011 (Released:2011-07-12)

近年、顧客生涯価値の具体的な計算方法についての多くの論文が見受けられる。しかし、各々の論文は、顧客生涯価値の定義、対象とする業種、ビジネスモデル、計算のための条件などが異なり、単純な比較が難しい。そこで、本研究は顧客生涯価値の計算方法についての既存研究を調査し、共通の視点で評価し、今後の研究領域の検討を行うことを目的としている。 具体的には、最初に既存研究の文献をキーワードによって抽出。次に抽出された文献を業種、ビジネスモデルなどにより分類。結論として顧客生涯価値計算研究の現状と今後の研究領域を示す。
著者
安田 一弘 坂爪 裕
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.210, 2011 (Released:2011-07-12)

本研究では、製品アーキテクチャのダイナミック・シフトを前提として、HDD用モータの中インテグラル度と外インテグラル度の推移を時系列で数値化し、インテグラル度の上昇・低下局面で、日本電産がそれぞれどのような企業行動を採用し、競争優位性を築いてきたかを分析している。その結果、日本電産は単にモジュラリティの罠を回避するだけでなく、意図的に競争相手を罠に陥れ、低価格戦略やパテント戦略を講じて事後的に追い打ちをかけることで、競争優位性を獲得してきたのではないかという着想が得られた。
著者
澤田 博光 志村 近史
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.50, 2011 (Released:2011-07-12)

日本企業のIT投資の効果は、業務改善によるコスト削減や経営管理の高度化の面ではある程度得られているが、経営環境への変化対応や新ビジネスの創出など価値創造の面では十分に得られていない。IT戦略が経営戦略を成功に導く大きな要素となっている企業では、今後の経営環境変化に対応してIT投資を行い、その効果を最大限に引き出すことが大きな課題である。企業は、経営戦略を実現するために大胆な企業改革と同時にIT導入を行うことで、大きなIT効果の効果を得ることができる。IT投資の効果を最大限に発揮している企業とは、ダイナミックな経営技術を展開する「価値認知」と柔軟かつ迅速な改革を可能なビジネス基盤といえる「業務組織化」に関する組織行動原理を有し、環境変化に柔軟に対応しつつ大胆な企業改革を行って、積極的に事業展開を進めている企業である。