著者
安田 武司 伊藤 多美子 横井 喜久代 毛利 篤子 安藤 恒三郎 加藤 友義 杢野 謙次
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.218-223, 1984 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

腹痛, 発熱を主訴として発症し, 対光反射, 輻輳反射の消失, 瞳孔の散大, 深部反射の消失, 筋力低下などの神経学的所見を認めるとともに, 皮膚乾燥, 涙液分泌低下, 尿失禁, 便秘, 食道アカラジアなどの自律神経系, 特に副交感神経系の広範な障害をきたした7歳女児例を報告した.経過中, 間質性肺炎, 両側気胸, ADH分泌異常症候群 (SIADH) を合併したが, ステロイドホルモンの投与により改善傾向を示し, 約1年後には, ほぼ完全な寛解状態となった.本例は, 髄液の蛋白細胞解離, 末梢運動神経障害を認め, ギランバレー症候群を合併していると考えられるが, 自律神経症状が前景を呈しており, acuteautonomic neuropathyと考えられた
著者
安藤 恒三郎
出版者
日本赤十字豊田看護大学
雑誌
日本赤十字豊田看護大学紀要 (ISSN:13499556)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.7-12, 2013

日本赤十字社は、東日本大震災における石巻医療圏の被害状況の把握と復興支援事業のニーズ調査を行い、調査結果に基づき石巻医療圏の復興支援事業計画を海外救援金ドナー会議に提言し承認された。石巻赤十字病院敷地内に、合同救護チームなどの活動拠点となるプレハブの仮設災害救護本部及び看護実習棟と、宮城県地域医療復興検討会議の提言に基づき、二次医療のための仮設病棟を壊滅した市立病院の代替施設として整備した。石巻市と石巻赤十字病院との合意に基づき、市立病院の医師・看護師が仮設病棟へ出向して診療に当たることになり、市立病院の再建に向けた医療従事者の散逸防止も達成することができた。また、石巻市・石巻市医師会を中核とした一次医療体制(仮設石巻市夜間急患センター)の整備、石巻赤十字病院を中核とした、三次医療体制の復興および災害拠点病院としての機能強化(救命救急センターの機能拡張、災害医療および災害看護にかかる人材育成拠点の設置)などの事業を支援することになった。