著者
安藤 福光 根津 朋実
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.183-194, 2010-06-30 (Released:2017-11-28)

本稿は、異校種間接続の先行例である公立中高一貫校の議論に着目して、現在の公立小中一貫校におけるカリキュラム・アーティキュレーションの課題を解明する目的をもつ。検討の結果、長期化する教育課程の編成原理の明示と検証、児童生徒への影響を把握する視点および手法、そして小中教員の職業アイデンティティの再構成を、それぞれ課題として指摘した。いずれの課題も、中高一貫校の法制化前後の議論と通底する。