著者
光田 航 東中 竜一郎 李 廷軒 杉山 弘晃 水上 雅博 中村 竜太 安達 敬武 川端 秀寿 吉田 仙 杵渕 哲也
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.1172-1205, 2023 (Released:2023-12-15)
参考文献数
53

本研究では,単一の人物の大規模な対話データを大規模言語モデルと組み合わせることで,対象人物を再現するチャットボット(なりきりAI)を構築した.さらに,構築したチャットボットの公開実験とそのエラー分析を行うことで,現状の到達点と問題を調査した.その結果,構築されたチャットボットは高い自然さとキャラクタらしさを持つことが明らかになった.さらに,対象人物を再現するチャットボットのエラーは,属性に関するエラーと関係に関するエラーに分けられ,また,自己に関するエラーと他者に関するエラーに分けられることが明らかになった.
著者
水上 雅博 東中 竜一郎1 2 川端 秀寿 山口 絵美 安達 敬武 杉山 弘晃
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

用例データ収集は雑談対話システムで最も重要なタスクの一つであり,用例データを効率よく収集するための手法がいくつも提案されている.そのうちの一つに,なりきり質問応答と呼ばれる一貫性のある用例データを収集する枠組みが提案されている.なりきり質問応答によって得られた用例データは,特にキャラクタづけされた雑談対話システムの構築において非常に有用であるが,集められたデータのみでなく,より幅広い質問文や発話文に対する応答文を収集することで,さらなる性能の向上が期待できる.そこで本研究では,なりきり質問応答で集められた用例データをもとに,応答文の一貫性を保持したまま,より多様な質問文や発話文と,なりきり質問応答の応答文が付いとなった大規模な用例へと拡張する手法を提案する.