著者
宗藤 大貴 長尾 智晴
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.1-6, 2019-11-01

人工知能の発展により,様々な論理パズル問題を人間の事前知識なしで解く能力は年々向上している.しかし,パズル問題の創作に関しては,解が一つでないことや生成された問題の評価が難しいことから解答に比べ困難なタスクである.本稿では,パズル問題の中でも,持ち駒があるなどの性質から創作が難しいと考えられる詰将棋を題材とする.エキスパートによる詰将棋創作では,短手数の詰将棋や長手数の余詰めのある詰む局面の情報を利用する.この考え方に基づき,進化計算法の 1 つである遺伝的アルゴリズムによって,局面の変換を最適化することで長手数の詰将棋を生成する手法を提案する.実験の結果,最長で 31 手詰めの詰将棋が生成できることが確認できた.