著者
朴 命鎬 張 永恵[著] 宣 憲洋[訳]
出版者
桃山学院大学
雑誌
桃山学院大学環太平洋圏経営研究 (ISSN:13455214)
巻号頁・発行日
no.10, pp.29-47, 2009-02-03

本研究では韓国内乗用車リピーターの企業ブランド選択行動に基づき企業レベルのマーケティング戦略とライフ・スタイル・グループにともなうセグメント別マーケティング戦略の樹立方向を提示した。実証分析結果を基礎に,乗用車リピーターのライフ・スタイルを「理性的リーダー型」,「現実満足型」,「先導的成就型」,そして「経済的情報追求型」等の4種類に区分した。 ライフ・スタイル・グループ別特性と適切なマーケティング戦略を提示すると以下のようである。「理性的リーダー型」顧客は外国産自動車ブランドよりは韓国産自動車企業ブランドの中で大型乗用車を選好し,彼らの中ではブランド転換顧客が比較的多く,短期的成果を得ることができるマーケティング努力が必要なことが分かった。「現実満足型」顧客は市場に出た時期が古くなり比較的大衆的なブランドを利用する傾向が顕著で,彼らには攻撃的マーケティングよりは該当ブランドを選択した既存顧客を最大限活用するマーケティング戦略が要求される。一方,「先導的成就型」は韓国の乗用車市場でオピニオンリーダーの役割をする顧客として,感性的な傾向が顕著であり,彼らには製品の品質だけでなく,特にデザインとスタイルなど感覚的な側面を強調する必要がある。また「経済的情報追求型」顧客は「先導的成就型顧客」と似た特性を持つが,経済性をより一層考慮することが明らかになり,彼らには経済的側面が伴った感性的なマーケティング戦略を駆使すべき必要がある。