著者
宮内 大策 藤原 一繪
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 (ISSN:03896633)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.69-74, 2007
被引用文献数
1

大分県大分市の埋立地に造成された植栽後30 年を経過した環境保全林で,常緑広葉樹24 本(クスノキ,アラカシ,タブノキ,ホルトノキ,マテバシイ)を伐倒し,幹の直径や樹高を測定したのち,幹重・枝重・葉重を秤量し,相対生長関係を作成した。同林内で胸高直径測定可能な樹木を対象に毎木調査をおこない,伐倒調査で作成した相対生長関係を適用して,二酸化炭素固定量推定の礎となる地上部現存量の推定を行った。その結果,地上部現存量は327.3(幹:230.1,枝:82.3,葉:14.9)t/ha と推定され,日本の常緑広葉樹林の50~60 年生の既往研究と同程度の地上部現存量であることが分かった。