著者
菊井 祥二 宮原 淳一 柏谷 嘉宏 竹島 多賀夫
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.824-826, 2014-10-01 (Released:2014-10-24)
参考文献数
10

症例は51歳男性である.約3週前より左眼窩から前頭部への頭痛が持続し,頭痛増強時に眼充血,流涙をともなった.神経学的所見,脳MRIは異常なく,インドメタシン(75 mg/日)で頭痛が完全に抑制され,国際頭痛分類第2版から持続性片側頭痛(hemicrania continua; HC)と診断した.インドメタシン減量で頭痛が再燃したので,プレガバリン(150 mg/日)を併用したところ,インドメタシンは25 mg/日まで減量可能で,忍容性も良好であった.HCはインドメタシン反応性頭痛の一つであるが,インドメタシンの連用により,胃腸障害などの副作用で,忍容性が低下し,減量や中止が余儀なくされることがあり,インドメタシンに代わりうる薬剤療法が必要である.