著者
川俣 茂 田井野 清也 宮地 麻央 中村 洋平
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.306-314, 2016
被引用文献数
3

イセエビ(頭胸甲長 CL:59-93 mm)によるツマジロナガウニ(4 サイズ群:殻径 10-19,20-29,30-39,40-49 mm)の捕食を水槽実験で調べた。被食ウニの最大殻径は CL の増加に伴い増加した。サイズ群別のウニに対する捕食成功率(捕食個数/攻撃回数)は,CL に対して最小サイズ群でほぼ一様に高く(約 75%),最大サイズ群で低く(<11%),また中間の 2 サイズ群で CL の増加に伴い増加した。この結果は,大型(>40 mm)のウニでは大型イセエビでも捕食され難くなることを示唆する。