著者
森岡 泰三 堀田 和夫 友田 努 中村 弘二
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.212-214, 2005 (Released:2005-07-15)
参考文献数
9
被引用文献数
1 or 0

ハタハタの卵色の決定に関与する要因を把握するため,異なる餌料で半年間飼育した 2 群から得た成熟卵や餌料の抽出液の吸光度を比較した。オキアミとイカナゴを混合した餌料で育成した群は配合飼料の群に比べて卵,餌料とも吸光度が大きく,群の間に有意差が認められた。前者の卵色は濃い赤や黄色,後者は淡い緑が基調となっており,餌料成分は卵色の決定に関与する要因の一つと推定された。
著者
北西 滋 向井 貴彦 山本 俊昭 田子 泰彦 尾田 昌紀
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.400-402, 2017 (Released:2017-05-22)
参考文献数
17

サクラマス自然分布域におけるサツキマスによる遺伝的撹乱の有無を調べるため,両亜種の在来分布域4道県(サクラマス:北海道,富山県,岐阜県,鳥取県;サツキマス:岐阜県)の個体を対象に,マイクロサテライトDNA解析をおこなった。帰属性解析をおこなった結果,神通川水系上流域(岐阜県)と,甲川および陸上川(鳥取県)において遺伝的撹乱が認められた。
著者
土居 隆秀 中村 智幸 横田 賢史 丸山 隆 渡邊 精一 野口 拓史 佐野 祐介 藤田 知文
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.348-353, 2005 (Released:2005-07-20)
参考文献数
31
被引用文献数
2 or 0

実験池において,イワナとヤマメの体内に残留させた釣り鈎の動向を調査した。両種ともに,口腔に残留させた餌釣り用と毛鈎釣り用の鈎はいずれも 21 日以内にその多く(70.0~100%)が脱落した。口腔より奥に残留させた餌釣り用の鈎の体外への排出率は 21 日後に 0~16.7% であり,81 日後でも 15.0~50.0% であった。口腔より奥に残留させた鈎の多くは 81 日後には錆びていたが,崩壊したものは少なかった。以上の結果から,口腔に残留させた鈎は比較的短期間で脱落するが,口腔より奥に残留させた鈎は体外に排出されにくいことが明らかになった。
著者
坪井 潤一 森田 健太郎 松石 隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.180-185, 2002-03-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
28
被引用文献数
11 or 9

北海道南部の4河川において,天然のイワナSalvelinus leucomaenisを用いて,キャッチアンドリリース後の成長,生残,釣られやすさを調べた。釣獲直後の死亡率は6.7%であり,過去の研究結果に近い値であった。一方,キャッチアンドリリースが行われた個体において,成長率や生残率の低下は認められなかった。また,釣られやすさは釣獲経験のある個体と無い個体で同程度であった。よってキャッチアンドリリースを行うことは資源量および釣獲量の増大に有効であることが示唆された。
著者
吉江 由美子
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.619-622, 2001-07-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
21
被引用文献数
3 or 0
著者
土屋 靖彦 鈴木 芳夫
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.231-234, 1962-02-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
12

The authors determined the general chemical components of the ascidian, Cynthia roretzi V. DRASCHE collected at the Onagawa Bay in Miyagi Prefecture. The results obtained were as follows: 1. The height, width, total weight, test weight, muscle weight and viscera weight of the ascidian were 4.5-13.4cm, 2.7-8.lcm, 17-195g, 11-139g, 3-50g and 2-21g, respectively, (Table 2). 2. The contents of moisture, crude protein, crude fat, crude ash and glycogen were 75.12 ± 1.61%, 9.36 ± 0.85%, 2.35 ± 0.41%, 1.65 ± 0.21% and 11.56 ± 1.42% in the muscle, and 78.31 ± 1.64%, 13.19 ± 0.87%, 3.19 ± 0.44%, 1.75 ± 0.41% and 3.52 ± 0.93% in the viscera, respectively, (Table 3). It should be remarked that the ascidian contained a large amount of glycogen compared with other marine invertebrates such as mollusca and crustacea.
著者
木村 健一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.531-537, 1986-03-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
20

Accumulation and retention of 125Sb by short-necked clam Tapes japonica were investigated in order to elucidate the uptake mechanism of the nuclide in marine bivalves. It was found that the accumulation of 125Sb by the clam from the environmental water showed an initially relative rapid increase, followed by a gradual increasing pattern during the experimental period. The concentration factors for 125Sb in the clam at the end of the experimental period were obtained as 1.2 for the soft part and 4.2 for the shell. The loss of 125Sb accumulated in the whole clam showed an initial decrease, followed by two slow elimination patterns. The long-lived biological half-life for 125Sb in the clam was approximately 58 days. Regarding the influence of chelating agent and co-existing element on the accumulation of 125Sb by the clam, it was observed that the addition of stable antimony to the rearing sea watere enhanced the accumulation of 125Sb by the soft part and shell of the clam to some extent; whereas, the accumulation of 125Sb by the soft part and shell was not depressed in the presence of EDTA. The accumulation of 125Sb by the shell depends mostly on the surface adsorption phenomenon rather than that via metabolic process.
著者
嶋津 武
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.823-830, 1975-08-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
14
被引用文献数
3 or 0

The adult of Nybelinia surmenicola OKADA in DOLLFUS, 1929 (Cestoda: Trypanorhyncha: Tentaculariidae) is described and illustrated for the first time. The sample was obtained from the stomach of the salmon shark, Lamna ditropis HUBBS et FOLLETT, taken in the Bering Sea. A morphological comparison is briefly made of the cestode specimens in different developmental stages colected from the euphausiids, squid, walleye pollock and salmon shark, and a possible life-history of N. surmenicola is discussed.
著者
川村 軍蔵 松永 ふうま 田中 淑人
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.542-546, 2002-07-15 (Released:2008-02-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1 or 0

孵出直後のアカウミガメとアオウミガメは特定の波長の光に走光性を示し,アオウミガメの錐体は3種の感光色素をもつことが知られており,これらはウミガメが色覚をもつ可能性を示す。筆者らは弁別学習実験でアカウミガメの色覚を確認した。孵出後23日目の稚ガメと3才の個体を,それぞれ緑パネルと赤パネル,緑球と黒球の弁別を学習させ,学習完成後に赤パネルと黒球を明度の異なる3段階の灰色と置換して移調試験を行った。移調試験で3才個体は絶対選択反応(正選択率80-100%)を,稚ガメは移調色に関わらず一貫性のない絶対選択反応とランダム選択反応(正選択率40-100%)を示したことより,両者は色覚をもつが稚ガメの色覚は未熟であると結論された。
著者
杉浦 省三 田口 貴史
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.43-53, 2012 (Released:2012-03-14)
参考文献数
33
被引用文献数
4 or 0

オオクチバスとブルーギルの食性を野田沼水系(彦根市)で調査した。胃内容物の同定,糞中 DNA の定量 PCR およびクローンライブラリー解析の結果,オオクチバスは大型の餌生物(アユ等)への選択性が強く,フナ稚魚等への選択性は低いこと,ブルーギルは強い植物食性で,魚類への食害は低いことが示唆された。また,オオクチバスはスジエビとテナガエビに,ブルーギルはヌマエビに強い摂餌選択性を示した。オオクチバスの在来魚に対する摂餌選択性は,餌生物の種類,大きさ,捕食者の飽食度,水域の濁度などに影響されると推察された。

5 0 0 0 OA 魚類の血液型

著者
鈴木 秋果
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.372-381, 1967-04-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
52
著者
石川 達也 戸瀨 太貴 阿部 真比古 岩尾 豊紀 森田 晃央 前川 行幸 倉島 彰
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
(Released:2017-06-27)
参考文献数
33

2010年からガンガゼ類除去による藻場再生が行われている三重県早田浦に10調査地点を設け,1999年,2004年,2014年の計3回,海藻植生を素潜りによって広域的に調査した。湾奥部は,1999年にはガンガゼ類が優占する磯焼け域であったが,ガンガゼ類除去後の2014年には磯焼けから藻場の再生が認められ,ホンダワラ類や小型海藻の種数が大きく増加した。一方,湾口部では調査期間を通して藻場ガラモ場や一年生コンブ目藻場が維持され,海藻種数に大きな変化は見られなかった。