- 著者
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上出 直人
山崎 岳之
宮城 しほ
前田 真治
中澤 俊之
- 出版者
- 公益社団法人日本理学療法士協会
- 雑誌
- 理学療法学 = The Journal of Japanese Physical Therapy Association (ISSN:02893770)
- 巻号頁・発行日
- vol.33, no.1, pp.7-13, 2006-02-20
- 被引用文献数
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非外傷性不全脊髄損傷患者に対する体重免荷トレッドミルトレーニングの,歩行能力に対する影響を検討した。症例は,観血的治療を施行された不全四肢麻痺患者1例,不全対麻痺患者2例の計3症例で,いずれも術後7日目より通常の理学療法介入を実施した。その後,下肢筋力や歩行能力の変化が,通常理学療法介入開始時と比べて小さくなってきた時点で,体重免荷トレッドミルトレーニングによる介入へと変更した。下肢筋力や歩行能力の変化を検討するため,American Spinal Injury Association Impairment Scale (ASIA), Lower Limb Motor Score (LLMS), Functional Independence Measure (FIM)(移動項目のみ),歩行速度,平均歩幅,歩行率を評価した。その結果,体重免荷トレッドミルトレーニング介入期間内では,ASIAおよびLLMSは変化量が小さかったが,FIMは1(全介助)から5(監視)または6(修正自立)まで改善,さらに歩行速度,平均歩幅,歩行率も向上した。故に,非外傷性の症例に対する体重免荷トレッドミルトレーニングは,麻痺や下肢筋力への影響は小さいが,歩行能力への影響が大きいトレーニングであることが示唆された。