著者
宮城 愛美 西田 昌史 堀内 靖雄 市川 熹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.732-741, 2007-03-01
参考文献数
17
被引用文献数
2

本研究では,視覚と聴覚に障害のある盲ろう者が,指点字を使用して参加可能な会議システムについて検討した.盲ろう者が指点字,健常者が文字を使用する会議システムを想定する際,メディアの違いに起因して,盲ろう者の発言と読取りが困難な状況が予想される.指点字による発信・受信を保証するため,発言の伝達情報量と呈示速度を制御する「発言権」という機能を導入した.指点字の入出力を模擬したインタフェースを使用して,32人の被験者によるシミュレーション実験を行い,「発言権」を評価した.提案システムにおいてグループ内の被験者で同程度の発言回数・発言文字数が達成され,機能の有効性が示された.また,盲ろう者が参加したシステム評価実験により,試作した会議システムの実現の可能性が見出せた.
著者
鶴見 昌代 宮城 愛美 新美 知枝子
雑誌
研究報告アクセシビリティ(AAC) (ISSN:24322431)
巻号頁・発行日
vol.2020-AAC-13, no.5, pp.1-8, 2020-08-21

音声アシスタント搭載デバイスであるスマートスピーカーは,視覚情報の不足を音声情報によって補うことが多い視覚障害者にとって,意義深いデバイスであると考えられる.スマートスピーカーを利用する上で,視覚障害者にとって重要なことや困難なことを明らかにし,利便性を高めることを目標とし,スマートスピーカーおよびスマートホームデバイスに関して,視覚障害者を対象にアンケート調査を行った.結果として 113 名の回答を得たので,調査結果の一部を紹介する.