著者
宮崎 杜夫
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2019-04-25

記憶には大脳皮質と大脳辺縁系の海馬が重要であることが分かっている。一方、睡眠が記憶の貯蔵や忘却に関わっていると考えられているが、そのメカニズムはよく分かっていない。海馬に投射している主な神経細胞には、前脳基底部の内側中隔や垂直対角帯のコリン作動性神経が含まれる。これまでに、研究代表者は、コリン作動性神経の活動記録に成功し、これらの神経が覚醒とレム睡眠時において活動していることを突き止めているため、レム睡眠時に海馬で何らかの役割を有していることが想定された。そこで、ファイバーレス光遺伝学を用いて、このコリン作動性神経の活動を覚醒時もしくはレム睡眠時特異的に操作し、記憶への関与を明らかにする。