- 著者
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大場 眞理子
安藤 哲也
宮崎 隆穂
川村 則行
濱田 孝
大野 貴子
龍田 直子
苅部 正巳
近喰 ふじ子
吾郷 晋浩
小牧 元
石川 俊男
- 出版者
- 一般社団法人 日本心身医学会
- 雑誌
- 心身医学 (ISSN:03850307)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, no.5, pp.315-324, 2002-05-01 (Released:2017-08-01)
- 参考文献数
- 16
- 被引用文献数
-
3
家族環境からみた摂食障害の危険因子について調べるために,「先行体験」「患者からみた親の養育態度」について,患者からよく聞かれるキーワードを用いて質問表を作成し,健常対照群と比較検討した.その結果,「母親に甘えられずさびしい」がどの病型でも危険因子として抽出された.また患者群全体で「父親との接点が乏しい」も抽出され父親の役割との関連性も見直す必要性があると思われた.さらにANbpとBNにおいては,「両親間の不和」「両親の別居・離婚」といった先行体験の項目も抽出され,"むちゃ食い"が家庭内のストレス状況に対する対処行動としての意味合いをもつのではないかと考えられた.