著者
宮川 敏治
出版者
大阪経済大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は、提携外部性が存在する状況で、効率的な交渉結果を実現するための条件や提携形成の戦略的側面を交渉ゲーム理論の新しい分析手法によって解明することである。さらに、不完備情報下の交渉問題のための非協力・協力ゲームの解概念の提示と制度設計の可能性を検討する。以下の研究成果を得た。(1)戦略的提携形成と非協力交渉ゲームモデルの構築と分析:分割関数形ゲームの下での非協力交渉ゲームモデルを構築し、ナッシュ均衡解、ナッシュ交渉解、およびコアの関係を分析。さらに、応用問題として自由貿易協定を考察。(2)不完備情報の交渉問題でのナッシュ交渉解の提示。(3)非対称情報下での制度設計、提携形成。