- 著者
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朝永 育
白石 和輝
前田 純一郎
朝長 匡
宮本 俊之
- 出版者
- 西日本整形・災害外科学会
- 雑誌
- 整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
- 巻号頁・発行日
- vol.68, no.1, pp.99-102, 2019-03-25 (Released:2019-05-16)
- 参考文献数
- 7
【はじめに】大腿骨転子部骨折におけるfemoral short nailでは,tip-to-apex distance(TAD)を20mm以下にすることでカットアウト率が減少すると言われている.本研究の目的はTADを術中測定できるcomputer-assisted navigation system(Navi)の有用性を検討することである.【対象と方法】大腿骨転子部骨折40例を対象とし,Navi群20例,非Navi群20例を比較した.評価項目はTAD,手術時間とした.【結果】TADはNavi群13.4mm,非Navi群15.2mm(p=0.18)であった.TADが10mmから20mmである症例はNavi群95%,非Navi群75%であった.手術時間はNavi群36.9分,非Navi群37.4分(p=0.90)であった.【考察】TADに2群間で有意差は認めなかったが,Navi群の方がより正確な位置に挿入することが可能であった.また手術時間に両群間で有意差はなかった.【結語】Femoral short nailにおけるNaviは有用である可能性が示唆された.