著者
竹内 正紀 宮本 重信 木村 照夫 坪田 諭治
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.52, pp.59-69, 1993-06-25
被引用文献数
26

地熱集熱用の熱交換器に建物などの基礎くいを利用し,積雪センサで制御される融雪システムを開発した.内径310mm,長さ22mのコンクリートくい2本からの取出し熱量で20.8m^2のコンクリート舗装面の積雪を溶かす実験を行い,実験期間(1991年1月〜3月)に,福井市の累計降雪深187cm(最大積雪深60cm)の降雪について,舗装面上をほぼ無雪の状態に保つことができ,本システムが間欠的な降雪のある比較的温暖な積雪地の融雪に有効であることを示した.さらに,くいと融雪面を一体の系とした数値シミュレーションを行い,くいからの取出し熱量と集熱量の数値計算結果と実験結果がよく一致することを示し,それらの予測が可能であることを示した.