著者
中西 和樹 宮脇 靖享 曽我 直弘
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.396-401, 2000-06-25 (Released:2010-03-15)
参考文献数
19
被引用文献数
1 3

メチルトリメトキシシランの加水分解・重縮合に基づく, 相分離とゾルーゲル転移による多相構造形成において, 親水鎖長の異なる非イオン性界面活性剤の影響について調べた. オキシエチレン単位を10含む界面活性剤は, 相分離傾向を抑制し, ゲル相と流動相に比較的均等に分配されることによって, 溶媒濃度がほぼ一定の組成領域で共連続構造が得られやすくなった. 他方オキシエチレン単位を70含む界面活性剤は, 相分離傾向を助長し, また高濃度領域では流動相に優先的に分配されることによって, ゲル相が少量相となるモルホロジーを与えた.