著者
宮﨑 雄三
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2019年度日本地球化学会第66回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.13, 2019 (Released:2019-11-20)

海洋表層に由来する大気エアロゾルは雲凝結核や氷晶核として大気の放射収支や雲・降水過程に影響を与えるほか、大気-海洋間における生元素の循環にも影響を及ぼす。これまで海洋表層の微生物活動が活発な海域(亜寒帯西部北太平洋、亜熱帯東部太平洋)において、国内外の研究船による海洋大気観測を重点的に実施し、エアロゾルと表層海水中の微生物活動指標との系統的な比較など、海洋大気エアロゾルの主要成分である有機物の起源や変質過程に関わる研究を行ってきた。本講演では、上記の海域において明らかになってきた、海洋表層と大気のインターフェースにおける有機物を介した生物地球化学的なリンケージに関する研究を紹介する。