著者
高橋 裕信 寺崎 肇 杉本 和英 富田 文明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.178-179, 1990-09-04

予想外の事象にも対処可能なロボット制御を行うため、視覚によってロボットの動作環境と対象物を認識するビジュアルフィードバックシステムについて検討している。その最も典型的なシステムであるハンドアイロボットの視覚装置には、精度、安定性、高速性などが要求される。一方、ハンドアイロボットは限定環境で用いられることが多く、この場合にはロボットや対象物に関するモデルや姿勢などが情報として与えられる。こうした情報を有効に利用することができる。例えば、ロボットハンドやすでにロボットが把握した物体については、そのモデルが既知でその位置と姿勢がほぼ予測できる。それからステレオの各画像中での見え方を予測し、モデルを当てはめることができる。この場合にはモデルを対応単位としたステレオ法が可能となる。位置が不明であっても各画像にモデルを当てはめる方法は可能である。しかし可能な組合せが多く、複雑な画像になるほど計算量が大きくなる問題がある。また通常のステレオ法では対応付けやその検証が難しい。それらの問題を解決するためにステレオ法における対応付けの検証の段階にモデルを利用し、認識を行なう方法について検討したので報告する。