著者
国府田 佳弘 小宮 俊幸
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.39-42, 1976-01-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
8

加熱押出し法によって小麦粉を加工するときの基本的特性をフローテスタを用いて定量的に追求し,次の結果を得た。(1) 薄力粉は加圧力150kg/cm2のときに138℃近辺から流動を開始し, 170℃を越えると多孔質の組織を持ち始め190℃を越えると流出物は麸状となる。加圧力200kg/cm2のときは温度に伴う膨化率の上昇がこれよりも明確で, 190℃を越えると膨化率は減少する。(Fig. 3(a),(b))(2)強力粉の場合には膨化率は前二者よりも低く,膨化率の極値も現れない。(Fig. 3(c))(3) 膨化率は見かけの粘度と密接な関係があり,その両者の関係は次式によって示される。(薄力粉)(強力粉)