著者
吉岡 洋平 百町 満朗 時澤 睦朋 小山 博之 圓山 恭之進 篠崎 和子 山本 義治
出版者
日本植物生理学会
雑誌
年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.552, 2011

我々の研究グループでは、シロイヌナズナゲノムに含まれている転写制御配列の大規模同定を目標として、マイクロアレイデータに基づいた転写制御配列の予測を行っている。まず、我々の内部データ及び公開されているマイクロアレイデータより、アブシジン酸、オーキシン、エチレン、サイトカイニン、ブラシノステロイド、ジャスモン酸、サリチル酸、過酸化水素、乾燥、及びDREB1A過剰発現、の処理による応答データを取り込み、予測の基盤とした。そして、それらの処理に応答するシロイヌナズナプロモーター622本を選抜し転写制御配列の予測を行った。予測結果を実験的に機能解析されているプロモーターに照合したところ、高い検出率及び正解率で転写制御配列を抽出できていることがわかった。また、本解析においてこれまでに報告されていない配列が新規転写制御配列候補として多数抽出された。得られた予測結果はppdb(Plant Promoter Database)に反映させていきたい。今後は種々の環境・生物ストレス応答に関する転写制御配列予測についても解析を進める予定である。