著者
小島 匡治
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.294_1, 2017

<p> スポーツ基本法や2020年東京パラリンピック開催などを背景に、障害者スポーツへの理解促進と共生社会実現の取組が進められている。競技レベルの認知度が高まる一方で、レクリエーションや日常生活レベルに対する環境整備も課題となる。そのような中で我々は、高校卒業後成人移行期にある重度肢体不自由者対象の支援を試みている。この対象群は、卒後の生活環境変化から余暇が上手く過ごせず、身体的疲労やストレス蓄積などの問題を抱え、それが生活習慣病や二次障害を引き起こすことも予測される。また、外出には介助が必要なため、家族の負担が高まるなどの問題も抱える。そこで、平成26年度より、作業所帰りにスポーツセンターで同様な課題を抱える同世代の仲間と運動・スポーツに親しみながら、運動習慣のきっかけづくりを支援するプログラムに取組んできた。その結果、スポーツを通じた健康管理をより主体的に行なうようになるなどの変化が現れている。そこで、今回は、これまでの実践結果を考察し、今後に向けた支援のポイントを報告する。</p>