著者
小川 健比子
出版者
医学書院
雑誌
病院 (ISSN:03852377)
巻号頁・発行日
vol.30, no.11, pp.63-68, 1971-10-01

管内状況 通称茨城県医療連というのは,いわゆる厚生連と内容は同義である.ただし,‘協同病院’というのは茨城県独自のもので,水戸市に茨城県協同病院があって,県北農協の医療センターとなり,一方この新治協同病院が県南の基幹病院となっている.筑波学園都市25万の門戸として将来の発展を約束されている‘土浦’市に,名称を代替する案もあったが,‘新治’の市民や農民に対するイメージはきわめて強く,さたやみとなった. 設計中であった昭和43年6月現在の管内市町村人口および病院数および利川者調査の結果は,表1のとおりであるが,数量的に土浦市諸医療機関の中心的存在は決定的である.ただし土浦地区では,表2のように,新治協同病院が必ずしも中心的医療機関ではなく,他に国立霞ケ浦,東京医大霞ケ浦,東京医歯大付属霞ケ浦などの諸病院がある.それにもかかわらず,旧協同病院の位置が土浦駅の直前にあって,地域住民に親しまれていたが,特に病室などの老朽がはなはだしく,県南農民の基幹病院としての機の熟したのをみて,構想を新たにし,新敷地に一気に新築をみたものである.