著者
伊予田 邦昭 満田 直美 小川 和則 岡崎 富男
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.401-406, 2004-09-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
19
被引用文献数
1

症例は6歳8カ月の男児.インフルエンザワクチン接種後16日目頃から, 一過性発熱, 頭痛などに引き続き, 歩行失調, 四肢筋力低下を来し入院した.髄液検査では髄膜炎および脱髄抗体を認め, fluid attenuated inversion recovery法によるMRIで脳白質に散在性高信号域を確認した.急性散在性脳脊髄炎と診断, ステロイドパルス療法により, 比較的すみやかに後遺症なく神経症状は軽快し, 単相性で予後は良好と考えられた.