- 著者
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小林 宜子
- 出版者
- 東京大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2013-04-01
本研究は、イングランド国王ヘンリー八世の忠臣であった人文主義者ジョン・リーランド、および彼と親交のあった宗教改革期の複数の好古家の文学的活動に焦点を絞り、彼らが試みた国民文学の伝統の創出とカノン形成の企てを考察したものである。また、彼らの活動の根底にあった国民主義的な人文主義の思想がエリザベス朝の詩人たちを経てトマス・ウォートンの『英詩史』へと継承されていった過程を辿ることにより、宗教改革期から18世紀後半に至るまで連綿と受け継がれることになった英文学史観の批判的な再検証を試みた。