- 著者
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小林 桂子
森田 明理
磯村 巌
細川 裕子
辻 卓夫
- 出版者
- Western Division of Japanese Dermatological Association
- 雑誌
- 西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology (ISSN:03869784)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.4, pp.515-517, 2000-08-01
- 被引用文献数
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難治性尋常性乾癬に対しPUVAバス療法を行い,外用PUVA療法より優れていることを以前明らかにした。しかし,今までのPUVAバス療法では0.3%メトキサレン液であれば1回の治療につき50ml(150 lの浴槽の場合)必要で費用がかかること,同じ浴槽を他の患者と共有することなどの問題があった。新しいPUVAバスインバス療法は,0.0001%メトキサレン温水の入ったビニール製浴槽(家庭で温泉を楽しむために考案されたもので20 l)を風呂に浮かべ,15分入浴後,直ちにUVAを週に4回照射する(初期量=0.2J/cm<SUP>2</SUP>,増量幅:0.2~0.3J/cm<SUP>2</SUP>)。今回,他施設からの紹介もしくは今までの外来治療で難治性であった尋常性乾癬患者14人にPUVAバスインバス療法を行った。平均年齢48.1歳(27~73歳),平均罹病期間12.9年(1~24年)。14人中13人に皮疹の寛解がみられた。13人の寛解までのPUVAバスインバス療法は平均27.0回(7~51回),総照射量73.9J/cm<SUP>2</SUP>(7.7~166.8J/cm<SUP>2</SUP>)。1症例で,照射量増量に伴う紅斑反応がみられたが,増量幅を少なくすること(0.1J/cm<SUP>2</SUP>)でみられなくなった。このほか照射に問題はなかった。PUVAバスインバス療法は難治性尋常性乾癬に有効であると思われる。