著者
小栁 清光
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.1165-1167, 2014 (Released:2014-12-18)
参考文献数
10

神経軸索スフェロイドをともなう遺伝性び慢性白質脳症(HDLS)の臨床所見と病理所見を概説した.HDLSは40歳前後に発症する進行性の認知症で,痙攣をともなう事が多い.その多くは常染色体性優性遺伝を示すが孤発例(de novo発症)も多い.大脳白質の有髄線維が脱落し,腫大軸索がみられる.発症初期から中期では,病変部に活性化したミクログリアとアストロサイトをみとめる.