- 著者
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小栗栖 等
- 出版者
- 名古屋大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2019-04-01
中世の手書き写本は、様々な略号が使用される上、句読点もない。文字自体も現代のものとは異なる。そのため、たとえ活字で中世の言葉を読めたとしても、写本そのものを専門外の人間が読むことは極めて困難である。校訂作業とは、そうした手書き写本を印刷本の体裁に仕立て直す作業である。本研究の目的は、フランス最古の叙事詩、『ロランの歌』の、シャトルー写本、ヴェネツィア写本を校訂し、さらに、そのテキストをコンピュータで容易に扱えるようにするところにある。本研究の主な内容は、校訂作業と、その作業を容易にしたり、校訂テキストを扱うための電子ツールを作成するところに存する。