著者
江口 智美 北元 憲利 鈴木 道隆 小河 拓也 吉村 美紀
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.711-717, 2013-12-15 (Released:2014-01-15)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

水挽条件のクリアランス20~60μm程度,回転数40~800rpmの範囲で9種の白玉粉を調製し,白玉粉の粒子の特性および分散糊液の特性を比較検討した.その結果,一般成分と損傷澱粉率にほとんど差がなく,MV 4.8~12.1,スパン1.5~3.5で,粒形態の異なる白玉粉が調製され,経験的に選択された現状の製品調製条件が粘弾性の制御に最適な水挽条件であったことが示唆された.現状の調製条件では,粒子径のばらつきが少なく,澱粉単粒が分散した白玉粉が得られ,その分散糊液は,澱粉濃度の低下に伴い粘弾性が減少する傾向にあったことから,澱粉濃度の調整による粘弾性の制御が容易であることが示唆された.