著者
小清水 郁 上岡 英史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.398, pp.1-6, 2009-01-15
参考文献数
5

本稿では,時々刻々変化するユーザ環境に追従したサービス提供を実現するために,3軸加速度センサだけを用いて瞬時にユーザの行動状態を推定するアルゴリズムを提案する.具体的には,ユーザの行動が急激には変化しないと思われる約3秒間という短時間のデータに対して,適切な閾値設定や簡単なデータ解析を施し,立っている,座っている,歩いている,走っている,階段を移動している,エレベータに乗っている,エスカレータに乗っている,という7つの行動状態の推定を瞬時に行う.本稿では,提案アルゴリズムを実験データに適用し,ほとんどの行動状態を約90%以上の精度で瞬時に推定できたことを報告する.また,さらなる推定時間の短縮による推定精度の関係,モバイル環境を想定した際のサンプリング周波数と推定精度の関係について検討する.
著者
小清水 郁 上岡 英史
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.36, pp.27-32, 2009-09-24

本研究では,モバイル端末が無線LANに接続する前にそのネットワーク利用状況を把握し,どの程度のスループットが得られるかを推定する方式について検討する.もし,十分なスループットが得られないと判断した場合は,端末自らネットワークへの接続を辞退し,ネットワーク状況が改善された場合に接続するという,端末の自律的アドミッション制御方式を提案する.本方式によって,ネットワーク全体の利用効率を高めることが可能となり,最終的には各ユーザの満足度を上げることにつながる.本稿では,無線LANパケットの再送率を利用した本方式の実現方法について述べ,フィールド実験によって得られた結果をもとに提案の有効性について報告する.