著者
小笠原 春香:筆頭著者 大木 友美 井原 緑
出版者
昭和大学保健医療学部
雑誌
昭和大学保健医療学雑誌 (ISSN:1349029X)
巻号頁・発行日
no.11, pp.80-86, 2013-03

消化器癌術後患者への食事指導の実際と看護師の認識を明らかにすることを目的に、A病院の消化器外科病棟に勤務する臨床経験3年以上の看護師5名を対象に半構成的面接を行った。内容分析の結果、消化器癌手術後の食事指導の実際として、【患者に合わせた時期とパンフレットの使用】【患者の気持ちに寄り添った指導】【患者に合わせた指導場面の設定】などのカテゴリーが抽出された。また、食事指導に対し看護師は、業務の中で【優先業務は生命・安全】と考えている一方で、【食事指導への思いと現実のギャップ】や【したいけどできない現実に対する後悔】が生じており、満足のいく食事指導ができない《介入できないジレンマ》を感じていることが分かった。