著者
小西 奈津子
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.89-93, 2008-06-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
4

最近, 美容雑誌・女性誌の影響もあってか, 世の女性の毛穴に対する美意識が高まってきているように感じる。実際に, 外来でも毛穴をなんとか改善したいという患者が少しずつだが増えてきている。このような毛穴の開きを主訴に来院される患者に対し, 女性外来ではまずは正しいスキンケアの指導を行っている。間違ったスキンケアを行っている患者は多く, 特に10代の患者はその傾向が強い。正しいスキンケアを指導するのみでかなり改善するケースも珍しくない。そして必要に応じてレーザーや光治療などといった治療を行っている。レーザーと一言でいっても様々なものが存在するが, 当院で扱っているのは波長1450nmのダイオードレーザー (Smoothbeam) である。SmoothbeamのFDAでの適応疾患には, 尋常性〓瘡, 〓瘡瘢痕, シワがあるが, 毛穴治療にも有効である。また光治療としてはLumenis oneを導入している。Lumenis oneは波長域が500-1200nmと広く, 色素性病変 (肝斑を除く), シワ, たるみ, 赤ら顔, 開大毛孔などといった光老化の皮膚諸症状に有効である。今回はこれら治療機器を用いた女性外来での毛穴治療法について紹介する。