著者
酒井 裕二
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.109-118, 1999-06-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
38

われわれは洗顏により, 余分な皮脂や過酸化脂質, さらには肌上に吸着した空気中のほこり等を取り除くことで, 肌を清潔に保つことができる。洗顏料を開発するうえで考慮すべき要素として, 機能性, 皮膚安全性, 使用法の3点があげられる。これら3要素はおのおの密接に関係しており, どれか一つ欠けても洗顏料として満足する品質は得られない。またこの3要素に最も影響を与えるのが, 洗浄機能主剤の界面活性剤である。すなわち, この界面活性剤の特性を把握しつつ, 各要素をバランスよく高質化することこそ, 肌に理想的な洗顏料開発を可能にする。今回は, この3要素を中心にこれまで検討してきた研究を報告し, 理想的な洗顏料のあるべき姿について考察した。
著者
小西 奈津子
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.89-93, 2008-06-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
4

最近, 美容雑誌・女性誌の影響もあってか, 世の女性の毛穴に対する美意識が高まってきているように感じる。実際に, 外来でも毛穴をなんとか改善したいという患者が少しずつだが増えてきている。このような毛穴の開きを主訴に来院される患者に対し, 女性外来ではまずは正しいスキンケアの指導を行っている。間違ったスキンケアを行っている患者は多く, 特に10代の患者はその傾向が強い。正しいスキンケアを指導するのみでかなり改善するケースも珍しくない。そして必要に応じてレーザーや光治療などといった治療を行っている。レーザーと一言でいっても様々なものが存在するが, 当院で扱っているのは波長1450nmのダイオードレーザー (Smoothbeam) である。SmoothbeamのFDAでの適応疾患には, 尋常性〓瘡, 〓瘡瘢痕, シワがあるが, 毛穴治療にも有効である。また光治療としてはLumenis oneを導入している。Lumenis oneは波長域が500-1200nmと広く, 色素性病変 (肝斑を除く), シワ, たるみ, 赤ら顔, 開大毛孔などといった光老化の皮膚諸症状に有効である。今回はこれら治療機器を用いた女性外来での毛穴治療法について紹介する。
著者
山本 眞理子
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.351-358, 2000-12-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
14

本総説は, 顔の印象を中心として外見が自己および他者に与える影響について, 筆者の研究を中心としながら, これまでの研究を概観したものである。まず, 印象を変化させるための外見の操作の問題を取りあげ, 同じ外見でも印象を変化させにくい側面とさせやすい側面とがあること, また, その操作可能性の高さによって変化させられる印象の内容に違いがあることが指摘された。ついで, 外見の情報が他者に関する情報処理の, 特に初期の段階に大きな影響をおよぼしていること, また, その影響の背後には, 外見のステレオタイプの存在があることが指摘されている。さらに, 外見の特徴により自他の行動がどのように影響されるのかその特徴が述べられている。最後に, 外見を通して自己の印象を管理するプロセスと, 自己の印象の管理に敏感な人とそうでない人との間に存在する個人差が議論された。
著者
芳賀 理佳 鈴木 幸一 松川 浩 田中 結子 一ノ瀬 昇 竹中 玄 藤田 早苗
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.285-291, 2010

香水やオーデコロンなどの香り製品は,身だしなみや香りを楽しむために使用するほか,異性から魅力的に思われたいといった理由からも使用されていると思われる。われわれは,「男性の魅力を香りで向上させることができるのか」を研究目的に,男性の印象を形成する一つの要素である声に着目し,男性の声の印象度試験を行った。試験には声に関するパラメーターを単純化するため,男性1人の声から機械的に基本周波数のみを変化させた高さの異なる6種の声を用いて女性被験者に評価させた。まず,香りを漂わせない状態で印象度試験を行ったところ,男性の声の高さの違いにより女性が感じる声の好みや印象が異なることがわかった。次に,試験に用いる香料を調整した。文献や伝承をもとに心理的な作用があるとされている香料成分34種から,専門パネルが官能評価により男性のポジティブなイメージに合致する香料成分を6種類選定した。その中で高揚感・魅力的なイメージが大きいL─ムスコンに着目して男性の声の印象度試験を行ったところ,L─ムスコンの提示の有無で男性の声の印象が変化した。そこでさらに,6種類の香料成分の中からL─ムスコンを含む1種以上の香料成分を含有する男性向けボディケア製品の香りを3種類創作した。この3種類の香りの中から男女ともに嗜好性が高く,香りのイメージが湧きやすいフローラル・スウィート調とシトラス・ムスク調の香りを試験用香料と選定した。選定した香料を用いて男性の声の印象度試験を行った結果,低い声 (基本周波数が120Hzより低い声) に対してはフローラル・スウィート調の香りに,高い声 (基本周波数が120Hzより高い声) に対してはシトラス・ムスク調の香りに,男性の声の爽やかさを向上させる効果が観測された。さらに,試験後の女性被験者の気分状態は,香りを漂わせなかった場合と比較して香りを漂わせた場合に,イライラする感じ,ほっとする感じ,イキイキする感じ,わくわくする感じが有意に改善された。
著者
熊谷 広子 渡辺 弘子 神津 登志枝 野口 ひろみ 高橋 元次
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.9-21, 1989-06-25 (Released:2010-08-06)
参考文献数
6
被引用文献数
8 11

Using noninvasive measurement techniques, parameters representing skin characteristics were measured in a total of 117 Japanese females ranging in age from 3 to 65 years. The parameters measured were sebum secretion rate, transepidermal water loss, skin surface conductance, skin color, skin surface temperature, corneocyte surface area, and skin surface microtopography. Measurements were taken twice for each subject, once in the summer (July) and again in the winter (December). Polynomial regression analysis was used to quantitatively assess age-related trends associated with changes in shin parameters. Also, to evaluate the progression of the aging phenomena in adults (i.e., physiological aging), multiple regression analysis was carried out with age as the criterion variable and the above parameters as predictor variables.The results of these analyses established the following facts: Most physiological skin parameters undergo changes that can be characterized by curves which attain peak values during the third decade of life, whereas morphological parameters tend to vary linearly with age. Until the third dacade of life, the physiological functions of female skin remain in the developmental phase and are extremely prone to fluctuations. However, during the third decade, the physiological development of the skin reaches a stage of completion and becomes comparatively stable, and thereafter commences a gradual transition to senescence concomitant with chronological aging. The degree of skin aging can be estimated by a quantiative assessment of age-related physiological phenomena and a comprehensive analysis of the relevant data.
著者
阪本 興彦 藤沼 好守 尾沢 達也 桂 博二
出版者
THE SOCIETY OF COSMETIC CHEMISTS OF JAPAN
雑誌
日本化粧品技術者会会誌 (ISSN:18844138)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.39-45, 1978-05-31 (Released:2010-08-06)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

Melanins are widely distributed in the animal and vegetable kingdoms, and are insoluble polymeric pigment which contributes mainly to the color of our skin and hair. In this study, various conditions of hydrolysis with hydrochloric acid were examined in details to extract melanin effectively from human hair with least modifcation. As a result, HCl-refluxing for 24 hours was found to be the most desirable method for the extraction of melanin having almost constant C/N ratio and absorption at 400nm. Various solvents were also investigated to solubilize the extracted melanin and solution of dimethyl n-undecyl n-dodecyl ammonium hydroxide in toluene (“Soluene 100”) and aqueous solution of tetramethyl ammonium hydroxide were found to satisfy the requirement. This made it possible to detrmine the melain contents in hair samples bleached in various degrees by using colorimetry.
著者
久留戸 真奈美 中村 千春 塩原 みゆき
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.298-303, 2010

昨今,若い女性たちの腕や脚に乾燥した状態が目立っているが,これはムダ毛の手入れと非常に関係が深い。本研究では,一般女性19名の腕,脚,腋の肌の状態を調査するとともに,電動脱毛器3機種とカミソリによる手入れを比較して,ムダ毛の手入れと肌への影響を調査した。この結果,手入れの前後で,TEWLが増し,安全カミソリのみならず,むしろ,肌を傷めずに脱毛できると訴求される電動脱毛器においても,肌に赤みや炎症を起こし肌荒れの原因になる可能性が示された。
著者
末次 一博 白石 秀子 泉 愛子 田中 弘 芝 篤志
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.44-56, 1994-06-30 (Released:2010-08-06)
参考文献数
21
被引用文献数
2 3

A large variety of microorganisms such as Propionibacterium acnes and Staphlococcus epidermidis exist on the human skin surface, forming a skin microbial flora. This flora is likely to influence the skin surface defence and the skin surface condition. This report covers the correlation between the skin microbial flora and the skin surface condition.We found that the larger numbers of P. acnes are concerned in the worsening of skin surface condition. The skin condition closely correlated to the amount of free fatty acids on the skin, and also we found that the larger quantity of the free fatty acids leads the worsening of skin surface condition. These results suggest that the lipase of P. acnes may hydrolyze triglycerides on the skin surface into the free fatty acids which irritate the skin.On the other hand, we found that both S. epidermidis itself and the peptides produced from various proteins by S. epidermidis have high antioxidative activity. This result suggests that S. epidermidis protects the lipids on the skin from oxidation caused by e. g. ultraviolet rays.From these results we suggest that P. acnes make worse the skin surface condition, whereas S. epidermidis serves an important function of prevention of the worsening of the skin condition by harmful lipids peroxides.
著者
深澤 宏
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.76-87, 2006

口紅に求められる品質は, 基本品質と嗜好品質に分けられる。基本品質は「安全性, 安定性 (発汗, 発粉, 折れない, 匂いや色が変わらない等)」が良いことである。嗜好品質は, 「色調」「使用感」「機能」等概ね三つに分類されるが, 優位順位は, 使用する人, 唇の状態, 時間, 場所, 目的に応じて異なるため, 個別検討する必要がある。充填成形時にはさまざまな要因により, 口紅の出来栄え (品質特性) が変化し, 工程管理が行われている。しかし, 「どんな特性をどう評価して, 管理・改善したら良いか」について, 手順が確立しているとはいえない。本研究では「スティックタイプ」の口紅に関して, 充填成形時の管理の手順を「損失関数」の考え方を用いて解説し, 品質特性の改善には「基本機能」の考え方に基づき, 動特性のSN比を用いたパラメータ設計が有効であることを説明する。
著者
上出 良一
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.265-272, 1996-10-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
44
被引用文献数
2 2

紫外線は皮膚の構造・機能に大きな影響を与える環境因子のひとつである。紫外線照射による急性皮膚傷害はサンバーン, サンタンとしてみられ, 慢性の紫外線曝露は老人性色素斑, 光線性弾性線維症, 腫瘍発生などの光老化として長期の潜伏期間の後に出現する。その起点は主にUVBによるDNA損傷と, UVAによる細胞内外の光感作物質の励起で生ずる活性酸素種の発生を介した細胞傷害である。その結果, 皮膚の炎症, 構造的異常, 遺伝子変異, 光発癌, 免疫反応の抑制, 光線過敏症などが生ずる。それらの症状ならびに機序について概説すると共に, それを軽減または予防するための対策について皮膚科学的見地から最近の知見をまとめてみた。
著者
福田 實
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.385-395, 1997

紫外線防御化粧品には紫外線防御効果が表示されている。UVBに対する防御効果はSPF (Sun Protection Factor) が, UVAに対する防御効果はPA gradeで表示されている。これらの表示の根幹を構成するのが, 紫外線防御効果の測定方法で, 日本では日本化粧品工業連合会技術委員会傘下の専門委員会が基準策定にあたった。SPF測定法基準は、SPF専門委員会により1992年1月に発効し, UVA防止効果測定法基準は, 世界で最初に, 紫外線専門委員会により, 1996年1月に発効された。<br>現在, 世界の何処の国でも, 統一されたUVBとUVAの2つの防御効果測定基準を持つ国はない。これら基準を策定する過程で, SPF専門委員会並びに紫外線専門委員会で検討し, 決定するに至った主な条項に解説を加えると共に, 紫外線防御化粧品の評価と表示方法について諸外国の現状を日本と対比しながら概説した。
著者
島田 邦男 土田 衛 大西 日出男 中野 博子 大東 俊一
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.202-208, 2013
被引用文献数
1

頭皮マッサージのストレスや快適感に及ぼす影響を生理学的指標,心理学的指標を用いて検討した。その結果,頭皮マッサージにより,唾液中のコルチゾール濃度は有意に低下し,分泌性免疫グロブリンA濃度は有意に上昇した。Visual Analogue Scale(VAS)を用いた検討では頭皮マッサージの前後で身体的疲労の軽減,リラックス度の上昇が認められ,POMS短縮版ではネガティブな感情を示す指標の低下が認められた。ストレスに関連した唾液成分濃度の測定およびVASやPOMS短縮版の結果から,頭皮マッサージにはストレスを軽減させる作用や快適性を向上させる作用があることが示唆された。
著者
渡辺 啓 大村 孝之 池田 智子 三木 絢子 勅使河原 喬史
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.185-191, 2009
被引用文献数
3

W/O乳化は油性の成分を皮膚に展開しやすく,高いエモリエント性などの特徴がある重要な基剤である。このような機能性の一方で,W/O乳化には技術的に改善すべき課題が存在する。本研究では,乳化剤として複数の水酸基を有する親油性の界面活性剤であり,水との共存系で二分子膜が立方晶型に充填した特異なバイコンティニュアスキュービック液晶を形成することが知られているフィタントリオール(3, 7, 11, 15 -tetramethyl- 1, 2, 3 -hexadecanetriol)に着目した。その結果,非極性油,極性油,シリコーン油などさまざまな油分系において,97%もの高内水相比でありながら安定なW/Oクリームを調製することに成功した。乳化メカニズムを解明するため,水,油,フィタントリオール3成分系における相平衡を詳細に検討した。この結果,本乳化系においては,バイコンティニュアスキュービック液晶と構造的な相関性の高いバイコンティニュアスマイクロエマルション相を外相として有するという興味深い乳化メカニズムが明らかになった。さらに,皮膚に塗布時の溶媒の揮発に伴う組成変化により,薄い液晶膜が皮膚上に展開し,さまざまな機能が付与されることが明らかになった。本技術により,重要な機能であるエモリエント性,オクルーション効果がありながら,べたつき,油っぽさがない,極めてさっぱりとした良好な使用感触のクリームが初めて調製可能となった。
著者
石田 かおり
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.3-15, 2006

化粧は歴史上一度も途絶えたことがなく, 世界中どの地域の人間も化粧をしている。こうした時間的・空間的普遍性を持つ化粧ゆえ, 人類は化粧せずには生きられない動物と言うことができる。人類は化粧で何を求め何を表現してきたのか。世界の歴史的エピソードをいくつか見ることを通して, 近代化によってもたらされたファストライフの化粧で求める美しさがファストビューティーであることがわかる。ファストビューティーは画一的な美で, 美しさにとって若さが不可欠な要素である。そのために若さを保つまたは若返るための即効性が化粧品に求められる。これに対してスロービューティーを今後の美的価値として提案する。スロービューティーは美的価値の多様化で, 「人それぞれ・年それぞれの美しさ」と表現される。美の基準は個人に内在化し, 毎日の積み重ねによって得られるために, 加齢とともに違った美を実現することである。
著者
屋敷(土肥) 圭子 木曽 昭典 周 艶陽 岩崎 大剛 神原 敏光 水谷 健二
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.274-280, 2009

皮膚組織における皮下脂肪の増加は,リンパ管や血管を圧迫し皮膚のたるみやむくみなどのトラブルを引き起こすだけではなく,ボディラインを崩すセルライトなどを形成する。われわれは,植物抽出物のさらなる応用を化粧品に広げるために,皮下由来の脂肪細胞に対する分化誘導抑制作用および脂肪分解促進作用について検討した。本研究では,ヒト皮下由来の前駆脂肪細胞を用いて,分化誘導抑制作用について数種類の植物抽出物をスクリーニングした結果,オウレン抽出物とその主成分であるベルベリンに作用があることを見出した。さらに,前駆脂肪細胞から成熟脂肪細胞へ分化するさいに関与する遺伝子発現を解析した結果,オウレン抽出物およびベルベリンにこれらの遺伝子を抑制する作用が認められた。また,オウレン抽出物およびベルベリンには,成熟脂肪細胞に対して脂肪分解作用および熱産生関連遺伝子の発現促進作用を有することが明らかになった。本研究においてわれわれが検討したオウレン抽出物およびその主成分ベルベリンは,中性脂肪を増やさず,すでに蓄積した脂肪を分解することが期待され,ボディケア製品やスリミング化粧品などへの応用が示唆された。
著者
龍田 真伸 植村 雅明 鳥居 健二 松岡 昌弘
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.43-49, 1987-07-31 (Released:2010-08-06)
参考文献数
13
被引用文献数
5

The effects of ultraviolet and sunlight radiation on the decolorization and damage of human black hair were studied.Effects of ultraviolet light were studied by exposing hair samples to a carbon-arc lamp, while the solar effects were examined by exposing hair samples to natural daylight.Hair damage was evaluated from the ratio of the force at 20% elongation of untreated hair fibers and treated ones. The change of the color was evaluated by measuring the hue value of hair strands. It was also evaluated from the reflectance of hair fibers when scanned at 500nm by a chromatoscanner.Exposing black hair fibers immersed in deionized water to ultraviolet or sunlight lowered their tensile properties and fading was also observed. The same phenomena were confirmed in case of sea water too. In dry condition, exposing black hair fibers to ultraviolet or sunlight did not change their color and tensile properties. Furthermore, we found out that as the pH values of immersing solution increased, the ultraviolet light irradiated hairs became less tensile, and fading was also accelerated.
著者
近藤 光男 南野 博美 奥山 源一郎 本田 計一 永沢 久直 大谷 泰永
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.14-18, 1983-11-15 (Released:2010-08-06)
参考文献数
7

Physicochemical properties of β-glycyrrhizin (β-G, a triterpenoid saponin) and α-glycyrrhizin (α-G, a stereoisomer of β-G, newly developed in this study) were examined in connection with cosmetics.Both α- and β-G's exhibited similarly considerable interfacial activity. However, the aqueous solution of β-G formed extremely rigid gel in acidic media, whereas α-G showed no sign of gelation.β-G can emulsify various oily materials lying in a wide range of required HLB value, while α-G has the solubilizing ability for several perfume materials.A series of experiments were carried out to obtain some informations on the solubilizing, emulsifying, and gelling mechanisms of G's by using 13C-NMR, scanning electron microscope and various derivatives of G's.The results suggested that β-G molecule which was found to be cyclically constructed constitutes the micells which in turn orient anisotropically to form the rigid gel and stabilize the emulsion.
著者
渋江 ゆう子 小山内 宰 武内 栄次郎 岩井 秀隆 峰松 義博
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.120-130, 1992-10-30 (Released:2010-08-06)
参考文献数
10
被引用文献数
2

To evaluate skin color and skin tone exactly, we developed a new instrument, Skin Tone Analyzer (STA), which applys an image-processing system on the polarized images of skin.The insertion of two polarized filters into the CCD camera in STA made the observation of clear images without interference from the diffuse reflections originating on the surface of the skin. The 20 times magnified images of the skin surface (1×1cm) are resolved into 400×400 points and transfered to a digital computer. To measure the color difference value, calculate the L, a and b values of each point from their respective R, G and B values, using conversion equations determined from the measurement of two hundred pieces of standard color papers with the STA and general spectrophotometric colorimeter (CMS-1200). Then, the color differences determined by STA are indicated as average values of L, a and b values for a finite set of points. Further, their standard deviation values (s. d.) which may represent the degree of skin tone (irregularity in the lavel of skin color) are obtained. In fact, we found that the s. d. of b values (s. d. b) among the three components, L, a and b, reflects appropriately the degree of skin tone caused by delocalization of melanin. Thus we now propose that the s. d. b is a good parameter for the evaluation of skin tone. Moreover, a designated part of images can be analyzed and STA will be a useful tool for the study of pigmentation spots.Based on the above assumption, we examined the effect of seasons and aging on the skin color and skin tone of the cheek (exposed skin) and the inside of the upper arm (non-exposed skin) in healthy Japanese females (N=62, 19-75y) with STA. From the analyses of skin tone during periodical measurements, the degree of skin tone in the cheek was found to be worse than the arm's. The former becoming worse owing to aging, but the later exhibiting no change. Also the degree of skin tone in the cheek in October (after the summer) was worse than in February (in the winter). In addition, L and b values for the cheek also increased owing to aging, but these values for the arm did not so change.It is known that daily exposure to ultraviolet rays (UV) can influence colory skin. We now also confirm that UV promotes a change for the worse in the skin tone. Next, we propose to study the effects of UV on localized pigmentation using STA.
著者
舛田 勇二 武井 希世子 水垣 めぐみ
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.147-152, 1994-09-15 (Released:2010-08-06)
参考文献数
5
被引用文献数
3 4

In order to develop more effective whitening cosmetics, it is necessary to measure the efficacy of the whitening agent objectively. A new quantitative measurement method of stains on the face is called for. We therefore have developed a system in which we measure stains on both an arbitrary part of the face and an arbitarary measure area of that part. We then express the measured values using ITV camera. In this way, we analyze typical brown spots and freckles.In this system-which we call REMO-STAIN System (Remote stain measurement system)-the face image without stains is processed from original face image using pixel averaging procedure. The Lab value is calculated from the difference between original image and processed image for each pixel. The color defference (dE) is calculated from Lab maps and expressed in mapping expression. We propose that average of dE obtained from REMO-STAIN System be used as the new index of brown spots and freckles.We analyzed the measurements of typical brown spots and freckles, including senile lentigos (age spots), melasma (liver spots) and ephelides (freckles).
著者
五十幡 巌
出版者
THE SOCIETY OF COSMETIC CHEMISTS OF JAPAN
雑誌
日本化粧品技術者連合会会報 (ISSN:1884412X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.16-18, 1964-08-25 (Released:2010-08-06)

It is often said that popularity of perfumes does not so much change year after year as that of colors or costumes. We can see, however, transitions in popurality retracing their developments from old till latest days.Formerly the perfumes appeared in such simple types as Hungarian Water or Eau de Cologne, succeeded by single floral, floral bouquet or oriental types, for example as Quelques Fleurs, Narcisse Noir or Mitsouko.With gradual appearance of aliphatic aldehyde, so-called aldehyde types like Reve d'Or, Chanel, Arpège, etc. were created one after another in the nineteen-twenties which can be said the first golden age of French perfumes.These basic tones had not changed so much until the end of the World War II when remarkably new perfumes such as Miss Dior, Bandit, Ma Griffe, etc. were introduced. The characteristics of these perfumes may properly be said to have green, spicy and animal notes added as modifiers.In these several years Madame Rochas, Calèche, Cabochard and more recently Graffitti, Idole, Eau, Chant d'Aromes, Enthousiasme, Parce Que, Fete, Diorling, L'Insolent, kalispera have entered as new creations. In my own opinion, however, the perfumes of this series seem to be not so unique, but the variants in some point or another of the traditional perfumes introduced after the War.From a viewpoint of transitions in European notes it can be said that heavy balsamic notes in Chypre de Coty, Mitsouko or Emeraude are now dying out and aldehyde notes are declining compared with the age of Chanel No. 5. On the contrary we see light floral top-notes of Muguet, Gardenia, Carnation, etc. have become emphasized with use as modifiers of green notes such as leather or quinoline, or of fruity and spicy notes. It may be described on the whole that the perfumes now in vogue have become more of a simple Bouquet type with modest expression of characteristics, consealing, as it were, their individualties within.Meanwhile in America such sharp and pungent notes in as those Ma Griffe are more popular than straight floral, olassic and heavy oriental notes.As to new chemicals they have been utilized throughut the world particularly in recent years, and in America it seems that this tendency is most remarkable in the perfumes of middle class used in make-ups, creams, soaps, and so on.The above descriptions are my general idea with regard to the tendency of odors represented by Extraits.