著者
小西 進
出版者
The Japan Society of Applied Physics
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.326-330, 1984

従来の磁性記憶は磁気記録,磁気バブルメモリーを問わず磁性膜中の磁区を記億の担体としている.ところで磁気バブルでは垂直磁化ガーネット膜が開発されて以来,プロッホラインと呼ばれる磁壁微細構造を100本程度もバブルを囲む磁壁中に含むハードバブルの存在が知られていた.プロッホラィンは安定で磁界を加えると磁壁にそって移動することも実験・理論の面から明らかにされている.磁区に代わり,もしプロッホラインを記憶の担体として利用することができれば超高密度の磁性圏体記憶素子が実現できよう.本稿では,最近筆者が提案したヅロッホラインメモリーの概要を述べる.