著者
屋嘉比 康治 山口 菜緒美 細見 英里子
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.113, no.10, pp.1672-1681, 2016-10-05 (Released:2016-10-05)
参考文献数
53

機能性消化管障害,特に機能性ディスペプシアにおいては食物摂取がその発症に影響する.食物摂取によって消化器官から多くの分泌液や消化酵素などが分泌され,さらにその粉砕や食物との混合,さらに移送において消化管運動が誘発される.消化管ホルモンはこれらの消化吸収機能を促進する活性物質である.特に,今回取り上げたグレリン,コレシストキニン,ペプチドYYは食欲調節作用を有し,さらに胃や十二指腸など腸管運動の調節作用を有している.本稿においてはこれらの摂食ホルモンの生理作用と脳-腸相関を介する食欲と腸管運動の調節機序を示し,さらに機能性ディスペプシアとこれらの摂食ペプチドとの関連について論究した.
著者
松原 三郎 伊佐山 浩通 屋嘉比 康治
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.1186-1207, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
128
被引用文献数
1

急性胆嚢炎に対する内視鏡治療には,ERCP下に行う経乳頭的アプローチ(ETGBD)とEUSを用いる経消化管的アプローチ(EUS-GBD)がある.ETGBDは胆嚢管を突破するという技術的困難さから成功率は若干低いが,PTGBD不能例に対する代替治療として確立されており,また内瘻化することで胆嚢炎再発に対する長期予防効果も期待されている.EUS-GBDは2007年に始まった新しい方法であるがそのエビデンスの量はETGBDをすでに凌駕している.高い成功率と安全性を有し,長期予後も良好であり,さらに使用するステントによっては結石除去まで行うことが可能である.今後PTGBDに代わる第一選択の治療法となる可能性を秘めている.本稿では,ETGBDおよびEUS-GBDについて,適応,方法,短期成績,長期成績,偶発症,PTGBDとの比較などについて最新のエビデンスに基づき解説する.