著者
木下康介 山下和希 中道上 青山幹雄
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.383-384, 2012-03-06

要求獲得においてステークホルダ分析やゴール分析が利用されているが,ステークホルダの多様化により,ステークホルダ間の関係や情報システムに対するゴールが複雑化している.本稿では,ステークホルダを絞り込み,ゴール分析で扱う情報量を限定できるゴール分析方法を提案する.ステークホルダ間の関係性のモデル化にはi*を用い,役割,活動,リスクを段階的に分析し依存関係をモデル化する.i*モデルに基づき,依存強度を相互作用マトリクスで評価し,ステークホルダを絞り込む方法を提案する.絞り込んだステークホルダからゴールを抽出することで,ゴール分析で扱う情報の特定を容易にする.提案方法を例題に適用し,その有用性を評価する.
著者
青山 幹雄 木下 康介 山下 和希
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.3_102-3_108, 2013

ステークホルダ間の動的な利害の相互作用の分析方法を提案する.従来のステークホルダ分析はステークホルダの組織における役割などの単一で静的な属性に基づいている.しかし,ステークホルダの利害は複合的で相互に影響する.本稿は,ステークホルダの役割とその活動を起点として利害を定義し,ステークホルダ間の動的な利害相互作用をi*を拡張してモデル化する方法を示す.さらに,ステークホルダ間の利害相互作用をその活動の貢献/リスク評価マトリクスにより評価し,ステークホルダを絞り込む方法を示す.提案方法を大学の節電問題に適用し,有用性を評価した.