- 著者
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山内 良祐
牟禮 努
小寺 晶子
加藤 あずさ
大角 しずか
引野 伽乃
池尻 生実
村田 伸
兒玉 隆之
- 出版者
- 日本ヘルスプロモーション理学療法学会
- 雑誌
- ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, no.3, pp.107-115, 2023-02-28 (Released:2023-03-02)
- 参考文献数
- 29
本研究は,リハビリテーション場面において母とセラピストの声かけが精神運動発達障害児の脳内神経活動に与える影響を検討することにより,「他者」の声かけの違いがどのような情動的な影響を及ぼし,リハビリテーションの介入へどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的とした。対象は7 名(平均年齢:4.9±2.9歳)とし,母とセラピストの声かけ条件を8条件とセラピストのみの1条件の計9条件に設定し,各条件間での脳神経活動性について比較した。その結果,母の声かけでは,情動領域,運動領域や認知領域にて脳神経活動を示し,セラピストの声かけでは,言語領域にて脳神経活動を示した。声かけはこれまで運動学習の必須要項として既に立証されている治療効果を促す刺激としてだけでなく,他者がタイミングよく行うことで,情動の陽性変化や認知面でリハビリテーションをより効果的かつ円滑に進めることのできる要素となる可能性が示唆された。