著者
山口 正視
出版者
公益社団法人 日本顕微鏡学会
雑誌
顕微鏡 (ISSN:13490958)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.124-127, 2013-08-30 (Released:2019-09-10)
参考文献数
14

地球上には原核生物と真核生物の2つの種類の生物しか存在していない.両者の細胞構造の違いはあまりにも大きく,どのようにして真核生物が生じたかは,生物学上,最大のなぞの1つとされてきた.我々は伊豆諸島の深海から,電子顕微鏡を用いて,原核生物と真核生物の中間の細胞構造をもつ微生物を発見し,パラカリオン・ミョウジネンシスと命名した(一般名は「准核生物」).この生物の存在は「共生説」を支持すると考えられる.