著者
山崎 安彦
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.182-186, 2018

<p>製紙工場内での保守・保全活動の一環で聴音検査というものがある。ステンレスの長い棒で回転機器のハウジングなどにあて,反対側に玉を溶接したものがあり,それを耳に当てて音を聞き回転体の状態を判断するというものだ。このときの判断は,測定者の経験がかぎになる。それを他の人々がシェアできない。IOT(モノインターネットInternet of Things)が求められている時代に入った今でも人による聴音確認で検査をされているのが製紙会社の現状である。</p><p>その聴音で確認されるの情報の中の「潤滑の状態」をいかに可視化するか,またその可視化されたものに対しての対応方法,すなわち改善の対策案などを有効に議論できるものにするかが重要になる。そこで今回はその「潤滑の状態」の音について取りあげる。</p>